いまさらですが、SLAM DUNKを全巻読みました。
リアルタイムに週刊少年ジャンプで連載されていた世代なのですが、もともとそこまで熱心に漫画を読んでいなかったのと、大学生になって環境も変わって(お金もなくて)週刊で追えなくなってコミックスも読まないままに時が過ぎてアニメの方も途中で脱落したのではないかと思いますが、とにかく人気はあったので、なんとなく登場人物の名前と顔は覚えていて、「諦めたらそこで試合終了だよ」とか「先生、バスケがしたいです」などは名台詞として覚えていました。
そんな中、すでに先月になりますが「THE FIRST SLAM DUNK」が公開になりました。
公開直前の声優変更の情報公開で若干炎上している印象もあったのですが、公開後、観た人がとにかく「面白い」「映像がすごい」「演出がすごい」「映画館で観た方がいい」というのでなんだか気になり、そうするとだんだん「見ようかな」という気になっていきました。そうすると、観た人から「(映画は結構、色々省略してお話が進むので)事前に原作を読んでから観た方がいい」と言われたので新編集版全20巻というのを買って読むことにしました。
2〜3日程度で一気に読んだのですが、色々、発見がありました。いまさらですが。
その1:「先生、バスケがやりたいです」は桜木花道のセリフだと思い込んでいましたが三井寿のセリフだった。
その2:花道はリーゼントのイメージで坊主にしたのは話が後半になってからと思っていたけど、わりとあっという間に坊主になった。
正直に言うと、最大の発見は、「自分がほとんど作品を読んでいなかった」ということでした。
「世界が終わるまでは」聴いて感動していたのはなんだったのか。
もともとあまりネタバレをしないで映画やドラマを見たい派なので、漫画は山王戦の直前で読むのをやめて「THE FRST SLUM DUNK」を見るべく映画館に行きました。
映画を見た後で映画のその後を補完すべく、家に帰って新装版の続きを読み始めたのですが、そこでさらに発見がありました。
その3:山王戦で終わりだった
てっきり、赤木の夢である全国制覇に向かっていくものだとばかり思っていたのですが、そもそも、そこで終わりで、その後はいわゆる「ナレ死(※誰も死んでいません)」というか「ナレーション処理」でした。
映画の中で、リョーちんが自宅に帰ったのが山王戦の4日後ということだったので少し嫌な予感もあったのですが。
20巻に入って、後の巻(21巻〜)もないのに、どんどん残りページが少なくなっていくので、まさかと思っていたのですが、やはりそこで終了でした。
連載時は「第一部完」だったそうですが、その後のコミックの方ではその表現もカットされたそうなので、この20巻で「全部完」ということのようです。森重寛って何だったんだ。。。
気になって定番のWikipediaも読みました。世の中的にも突然の終了だったようです。(いまさらですが)裏は取ってないですが、そこに書かれていることを読む限り、作者の井上雄彦先生の気が向いたら続きを描くと言っているということだったので、実際に続編を読める可能性は限りなく低そうです。
スターウォーズみたいに何十年も経過してからジョージルーカスやディズニーが続編映画作ったみたいに、井上雄彦先生自身や、井上先生のアイデアをもとにディズニー的なところが描くようなことはないのでしょうか。
と言いつつ、ディズニーの作ったスターウォーズ最後の3作は観た感想としては「敢えて作らなくてよかった派」なので、「SLAM DUNK」も続編がない方がいいのかもしれません。
「SLAM DUNK」全20巻を読んだ感想としては、随所にグッとくるシーンがあって泣けましたし、今更ながら、部活に全力注いでみたかったと思ってみたり(青春は頑張ったものにしかない)、ぐいぐい読み進められて、まちがいなく面白い漫画でした。途中で終わってしまったこと以外は満足です。(いまさらですが)
「THE FRST SLAM DUNK」の方も面白く、楽しい、すごい映画でした。宮城リョータを軸に描くという形になっていたので、もともとの漫画での印象とは少し変わっていました。湘北としての大きなストーリーには変更がなかったのですが、僕はやはり桜木花道が軸で、そこに流川楓たちが随所に絡んでくる物語がよかったなぁという思いもあったり。リョーちんのお父さん、お兄さん、お母さん(あと妹)との関係での話が漫画ではなかった部分なのですが、それが少し悲しい話というか不幸な話で、それがまざってくるというのが個人的にはここで足さなくてもよいような気がしました。とはいえ、もともと作品の源泉であるところの井上雄彦先生にとって必要な要素であれば、それは必要な要素なんだと思いますが。
とはいえ、映画も大ヒットしているということなので、これによって、SLAM DUNKの続きを井上先生が描こうと思ったり、周りの大人たちが作ろうとしてくれたら、それが蛇足になるリスクはありつつも、存在しないものは楽しみようがないので、だったら、続編、続き作ってくれて世の中に出たらいいなと思いました。
しかし、「漫画…あそこで終わるかー」
いまさらですが、僕は昨日思いました。